第180章 引き止める

工藤達央は肩をすくめ、薄く笑った。

「松山社長、なんでそんな目で俺を見るんです? 何か……よほど意外なことでも起きました?」

もちろん、工藤達央は松山社長がなぜそんな顔をしているのか分かっている。分かったうえで、わざと問いかけたのだ。

松山社長は我に返ると、眉間に深い皺を寄せた。口を開きかけては閉じ、調べた結果をすぐに言うつもりはないらしい。

「松山社長、もう結果は出たんでしょう? なんで言わないんですか?」

有村母が堪えきれない様子で食い気味に言った。

「工藤達央はいくら寄付したのよ? 早く言いなさいよ。みんな待ってるんだから!」

「有村さん……もう、ここまでにしませんか」

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